コロナ禍の初期の頃に、待合室に入ってこられた中年の女性(5メートル離れていましたが)に、『私に
触らないでください』と言われた事は以前に載せたかと思います。
まさか私が同じ言葉を口走るとは思っていませんでした。
女性の患者さんに、『先生、ありがとうございます』とか『面白いわー』といったお言葉とともに膝を触られ
たり軽く叩かれたりすることは今までままあることでした。
今回は、想定外の事が起こり、思わず反射的に『私に触らないでください』と言ってしまいました。
状況は以下のごとくです。
40歳前後の女性の患者さん。
一度に四か所の部位の別々の症状を訴えられます。関連性はなさそうですが御本人は一連のものと
思っていられるよう。とにかく全部片づけてしまいたいご様子。
症状の出た時期を聞いても私にはわからない、なんといっていいか判らないというお言葉。
こういったことはお年寄りの患者さんなどではままあるので(その方は日本名でしたが、日本語が少し
不自由な御様子)患者さんから眼を離してカルテに記載していたら、私の右首に違和感が。
何が起きたのかと患者さんの方を見ると、『この場所です』と最初に訴えた違和感の部位を人差し指で
私の首(右耳の下、ちょうど頸動脈の走行部位)を押したんですね。
思わず『何をするんですか、私に触らないでください』と言ってしまいました。
私はびっくりしたのですが、患者さんは『判らないかな~と思って』と泰然としておられます。
気を取り直して無事に診察を終えました。
以前、橋場町のある先生が『朝起きると今日はどんな患者さんと会えるかともうと楽しくてしょうがない』と
書いた文章を読んだことがあります。
私はこの域には(おそらく死ぬまで)達することは出来ないと思いますが、いろんな経験をさせてもらって
います。
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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