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院長のひとりごと

2022/12/28   源氏物語と梟の城


たまには違う本を読んでみようと思い源氏物語を探しに本屋さんに出かけました。

原文はとても読めないので、村上春樹さんの本に出ていた谷崎の源氏物語を手にしました。
脚注が多く香り高い文章でしたが、とてもついて行けそうもなく諦めました。

田辺聖子さんの訳を読んでみたのですが、あまりに現代風なのでやめました。

やはり、男女の道に通じた瀬戸内寂聴さんの源氏物語を選んで買い求めました。
読み始めたのですが、なかなか大変です。
何しろ長い。まるでドストエフスキーみたいです。
まだ巻一の半分まで読めていませんがめげてしまいそうです。

しかしながら、感じたこともあります。
当たり前かもしれませんが、あの頃のお公家さんとその周辺の方は教養として和歌が即興で
詠めたのですね。

先日終わった大河ドラマで、実朝が和歌を詠む場面が幾度も出てきたのですが、あの頃の
教養人は和歌で会話をしていたのですね。

話は飛びますが、同じ本を一冊読むのではなく並行して何冊か読むようにしています。
今のもう一冊は司馬遼太郎さんの梟の城です。

司馬さんの本は、あまりに話が飛ぶ、それも類似しているように思えて仕方なく、『胡蝶の夢』で
我慢が出来なくなり、もう読むのをやめようと考えたのですが、胡蝶の夢の解説文で梟の城を褒めて
いたのでつい買ってしまいましたが、これがなかなか面白いんです。
司馬さんが直木賞を貰った作品だそうですが、懸命に書いているのが私にも判り好感が持てます。

司馬さんの本は、紀行文か随筆だけにしようかと思っていたのですが、忍者ものも楽しめそうです。

司馬さんの本の中に、最近の女性の作家は子供を捨てて家を出奔してしまうのには呆れたと書いて
ありました。前述の作家さんのことです。
池波さんやほかの作家さんの名前は出てくるのですが、藤沢周平さんの名前はでてこないのですね。
その逆もであるのが興味をそそります。

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