河合隼雄さんの『中空構造 日本の深層』という本を読んでいたら、面白い事がいろいろ
書いてありました。
河合隼雄さんの事は尊敬していますが、心理学者や精神分析医の方々は、思いがけない
ものの見方をするので吃驚させたられる事があります。
本の中に『天才バカボンのパパの鉢巻きは、世間様のいう『良識』を行動の基準にしまい
という決意』を表明するものと読み取れる、と書いてありましたが、皆さんどう思われますか?
ある本の中で、赤塚さんはアシスタントの古谷さんなどと半分遊びながら、登場人物のキャラや
筋立てを考えていたと書いてありました。
最後の方は、常にアルコールが入った状態を維持していて、食道癌を患い、食道の摘出手術の
説明で、自分の大腸を移植すると医師から説明を受けた際に「そんな事をしたら、おいらの
口からウンコが出てきちゃうじゃないか!」という明言をものにした方です。
赤塚不二夫さんは、ある意味、本当の天才だと思いますが、鉢巻きについてそう考えていたかは
どうでしょうか。
明日は、仏滅の🎃です。
河合隼雄さんの本の中で、印象に残った個所を少し。
日本の社会は、左右の決定的な対立を望まず、中間に中空の存在を求めている。
古事記の中にもそれが表されているそうです。
天皇制も、一時期(建武の中興など)を除いては,、政治的な力を持たない神主のような
存在だから続いてこれたと分析されていて、とても勉強になりました。
不思議の中のアリスで、アリスが飛び込む「うさぎ穴」とは、トムやモモたちのように、真実を見る
力をもった到達した「子供の目」ではないか。
このような「子供の目」にとって見るとき、そこに大人たちが見飽きている世界とは異なる世界が
見えてくるのではないか。
それこそが、「うさぎ穴」の世界である、という指摘には、眼からウロコでした。
不思議の国のアリスやトムは真夜中の庭では読みましたが、こういった見方を教えられると
読みの浅さを思い知らされます。
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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