医療法人 石黒耳鼻咽喉科医院

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院長のひとりごと

2020/07/14  日本人が失ってしまったもの 



先日、金沢のTVニュースをみていたら、金沢の片町周辺のバーなどが昼飲みを始めたと
紹介していました。

中心になって活動している方が「普段は、行きたくても行けない敷居の高い店も、今なら
気軽に行けますよ」と話しておられました。

聞いていて、何かしら違和感を感じていたのですが、その原因の一つがわかりました。

先程、吉村昭さんの「東京の下町」という本を読んでいたときです。

その中で吉村さんは「朝顔市は入谷という町の催しであり、三社祭り、ほおずき市、
おとりさまも浅草のそれで、かた苦しいことを言えば、それらの催しは入谷、浅草以外に
住む人たちとは関係がないのである。
それぞれの町の住民は、自分の町の祭りや催しだけで一応満足し、他の町へ出掛けて
ゆくことはない。
私の住んでいた日暮里町でも、夏の諏訪神社の例祭をはじめ、他の神社のお祭りも
あって縁日の夜店が出る。
町は一個の独立した生活圏で、その範囲内で楽しむことができるのである。
と書いてありました。

長い間、モヤモヤとして釈然としなかったことがスッキリしたように思いました。

元々、地元の鄙びた風情のお祭りだったおわら風の盆が、全国から観光客が集まり、
少しでも良い写真を撮ろうとして罵声が飛び交うとんでもない風景になってしまったり、
白洲正子さんが、京都は騒がしくなりすぎて云々と書いてあるのも、こういった事だった
んですね。

「何でも見てやろう」、「少しでも旨いものを食べてやろう」という姿勢は、昔の分をわきまえた
日本人かみるとハシタナイものなのでは、と感じさせられました。

私も気を付けようと思いました。

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