医療法人 石黒耳鼻咽喉科医院

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院長のひとりごと

2021/07/13 災害で見えた日本人と欧米人の違い。


先日、フロリダで高級マンションの一部が崩壊したニュースはご存知の方が多いと
思います。

数日前のテレビで、崩壊を免れた建物を、二次被害の可能性があるので爆破したと
いうニュースが流れていました。
米国は、ビル解体にダイナマイトを使うんですね。

私が驚いたのはニュースの最後に流されたアナウンスです。
『未だに数十人が、行方不明です』

瓦礫の下に不明者が埋まっているのが判っていても、爆破したんですね。
日本でこんなことをしたら、あるいは、しようとしたら大騒ぎになりますよね。

かなり前の、日本の水害で、確かお二人の不明者がどうしても見つからず、二カ月たった
ので捜索を中止しますというニュースを見た覚えがあります。

ずっと探していたんですね。

この報道が流れている時に、『俺が、こんなになった時は、探さなくていいからね。』と家人に
言ったら『言われなくても判っています。すぐにやめて下さいと言いますから。』とお返事が
帰ってきました。

彼我は、死者に対する思いがだいぶ異なるようです。どちらが良いというのではありません。

米国は、朝鮮戦争で撃墜され死亡した空軍のパイロットの死体の返還の固執しました。
また、他の戦争でも、極力兵士の死体を持ち帰ろうとします。

どこかの国のように、インパールやルソンに死体を置き去りにするのとは大違いです。

かと思うと、西洋人は航空機事故の場合(随分昔ですが、富士山の周辺で事故が多発した
時の話ですが)現地で説明を受け、墜落して家族が確実に死亡している事が納得できれば
そのまま帰国したそうです。
あの頃ですから、後日、死体の識別ができたかどうかまでは判りません。

日本人だったら、小指の骨一本でも見つけてくれるまでは離れないかもしれません。

繰り返しますが、どちらが良いというのではありません。

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