耳鼻咽喉科は処置をしている時間が長く、私は、その時に患者さんとお話するのが
大好きです。
多くの方から、いろんなことを教わりました。
今日は耳の病気で通院している患者さんとお話して感銘を受けました。
その患者さんは13年前に、白血病が見つかり、三カ月間入院治療をしたそうです。
つい最近、完治したと言って貰えたとのことです。
入院中、五クールに渡って抗がん剤の点滴を受けました。
その中でも、ある茶色い色をした点滴は、とても辛いもので、時計の秒針を視ながら
一滴一滴薬が落ちるのを眺めながら、5,6時間耐えたそうです。
幸い、良くなるに従い、茶色の薬剤の色が薄くなり、いくらかは軽くなったそうですが、
地獄のような辛さだったと仰られました。
ずっと無菌室の中で独りぼっち。指先を上げるのもつらくて出来ない時もあったそうです。
体力も気力も削がれて、何もできなかったと話してくれました。
少し良くなってきて、無菌室の中の清掃の時間だけ廊下に出ることが許されて、その際に
廊下で同病の方と、情報交換が出来るのが支えだったそうです。
その際に、点滴の色と回復具合の相関を教えてもらったそうです。
患者さんが、最近、同病を克服した水泳選手の活躍が「あれは、本当にすごいですよ」と
仰っていました。
そうなんですね。
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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