私も開業して随分長くなり、以前は気付かなかったことがわかるようになりました。
若い頃は、お年を取ったご婦人がご来院される際に指輪をいっぱいつけて
お越しになるのが場違いに思え、不思議でなりませんでした。
見うけると、古い年代物の指輪です。お年からみても、戦時中の貴金属の供出を、
どうやって逃れたのかしら?といった感慨を持った程度でした。ここ数年前から、
自分自身が年を取ったせいで、指輪をいっぱいつけてご来院される患者様の気持ちが
わかるようになりました。亡くなったご主人からいただいた大切な指輪。今まで大切に
箪笥の中にしまっていた思い出の指輪。
今付けなければもう付ける機会はない。
今更若い者にやっても時代遅れだから付けてくれないだろう指輪。
下手をするとそのまま売り飛ばされてしまうかもしれない。だったら、今しておこう。
そういった気持ちなんじゃないだろうか?
そんな風に考えながら、指輪に見入りながら診察をしています。
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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