2017/10/03　　 いつか薄毛に悩まぬ日が。

薄毛の悩みを、再生医療が解決する時代がもうすぐ来るかもしれなません。
　現・理化学研究所の辻孝（つじたかし）チームリーダーらのグループは２０１２年、
毛穴の奥にあり、毛を生み出す役割をしている「毛包（もうほう）」を再生する技術を
開発しました。

マウスのひげの毛包にある細胞を培養し、毛包の元を作りました。
それを別のマウスの背中に移植し、毛を生やすことに成功しました。

　この方法で人の頭髪を増やせるのではないか――。
同グループは、自分の後頭部の毛包から細胞を採取して加工し、薄毛の部分に
移植して増毛させる研究を進めています
。 細胞の培養を理研などが担当し、微細加工技術を持つ京セラが細胞を加工する
機械の開発を担い、２０年の実用化を目指しています。

　毛髪再生の分野への関心は高く、資生堂もカナダのバイオベンチャーと技術提携。
１６年から東京医科大などと臨床研究を始めました。
再生医療の世界市場は１２年の１千億円から、５０年に３８兆円になると予測されて
います。

人の組織や臓器を作る再生医療の技術を巡る開発競争は、今後さらに激しくなりそう
ですね。