昨年の今日、リボンが旅立ちました。
四年違いですが、同じ季節、二日違いで旅だったレット。
随分昔になりましたが、彼が来た二年後に、我が家の家族になった雌犬でした。
長男が大学に行った翌年にレットが、二つ年下の次男の代わりにリボンが来てくれ
ました。
この二匹の犬たちのお陰で、我が家はバラバラにならずにすみました。
リボンは前にも書きましたが、六か月間売れ残って、狭いゲージの中で生き残って来た
犬で、家人によって救われました。
言うなれば、サバイバーです。その為、自分の事を犬とは思っていなかったような気が
します。
ただ二匹は、とても仲が良かったです。
リボンが来た当初は、レットはストレスで吐きながらも、リボンを嘗めていました。
レットが腰を痛めて、横になっていたら(どうして判るんでしょうか)患部をリボンが懸命に
舐めていました。レットは気持ちよさそうでした。
リボンは亡くなる半年前から、何回も驚くほどの回復力で生き返った犬でした。
最後の一月は、水も食事も殆ど摂れなかったのに、死ぬ二時間前まで自分の力で
よろよろと立ち上がり、歩きました。生命力、いや、動物ですが『意志の力』を見せて
くれた犬でした。
今朝、四時過ぎに目覚めて水を飲んだ時に、ああ一年前のこの時間に家人の膝の
上で、鼻で家人の顎を突き上げながら死んだんだと思いました。
ちょうど、同じ季節外れの快晴の日に、葬儀場で焼いてもらいました。
真っ青な空に排気孔から立ち上る、リボンを焼いている陽炎のたゆまさを見た記憶は
、私が死ぬまで忘れないと思います。
もう二度と犬は飼わないつもりでしたが、行きがかりで今、我が家にいます。
犬は賢いですね。
私になつきません。
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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