皆さん、『学用患者』という言葉をお聞きになった事がありますか?
文字どおり、学生の教育の為の患者さんの事です。
ただ、誤解がありませんように。人体実験を行う訳ではありません。
「階段教室」を御存じですよね。医学生が講義を受けている講堂に、どのようにして
診察を進めるか教育の為に供覧して頂く患者さんのことです。
教官は、患者さんの問診や診察を行いながら、学生達に教育を行いました。
今では、もう行われていませんが、ほんの少し前までは世界中で行われていた
当然とされていた教育スタイルです。
戦前は貧しかったために、医療を受けれなかった人達が、この教育スタイルを受ける
ことを承諾する事によって高度な医療を受ける事が出来た側面もあります。
また『学用患者』さん以外の患者さんも、大学病院に入った以上は、当然と考えて
受け入れていたようです。
今の時代からは考えられない事ですね。
ちなみに、私の長男を主産する時、私はお金が無かったので家内は『学用患者』の
手続きをして貰いました。「階段教室」には出ませんでしたが・・・
続く
ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。
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