若い女性に多い橋本病(慢性甲状腺炎)は、免疫の異常により甲状腺が攻撃され、
むくみやだるさなどの甲状腺機能低下症の症状が現れる病気です。難聴との関係は
確かめられていませんでしたが、新たに研究が行われました。
◆橋本病で難聴になるか?
免疫が自分自身の体を攻撃してしまう自己免疫疾患のうちいくつかで、難聴の症状が知られています。
この研究は、橋本病の患者で健康な人よりも難聴が多く現れるかどうかを調べました。
橋本病の患者30人と、健康な30人が聴力の検査を受け、結果を比較されました。
◆難聴の頻度が高い
次の結果が得られました。
健康な対照群と比べて、橋本甲状腺炎の患者では250Hz、500Hz、60000Hzでオージオメーターでの
閾値が高く、難聴の頻度が高かった(P<0.05)。
橋本病の患者では、健康な人よりも多く難聴が見つかりました。
橋本病に限らず、自分の体を攻撃してしまう『自己免疫疾患』の患者さんには、難聴の合併や、
その進行の早さが認められる事が多いです。
耳鳴りや、耳閉塞感といった異常を感じたら、早めに受診する事をお勧めします。
病気についての特徴やアドバイス、今年の傾向など
ちょっとした豆知識になることを書いていきたいと思います。
ご覧いただいている方のお悩みにご参考なれば幸いです。
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