舌にある味蕾という味を感じる細胞は、約十日間で死滅し新しい味蕾が済生されます。
その際に亜鉛の存在が欠かせないと言われています。
味蕾は主に舌の上面に存在します。
味細胞と支持ヒトでは約一万個あるといわれ,甘・酸・苦・塩の味をそれぞれ別個の味蕾が感じ
取ります。
味細胞の寿命は約10日であり、次々と新しい細胞と入れ替わる。
従いまして、亜鉛が足りなくなりますと味覚障害が起きてしまいます。
採血をして亜鉛の血中濃度を測定することにより足りているか知ることが出来ます。
不足しておれば、亜鉛製剤を服用することにより味覚障害が改善します。
当院でも、コロナ感染後の味覚障害を訴えた患者さんの亜鉛濃度を測定し、亜鉛が不足しており
投薬で改善した患者さんがおられます。
亜鉛は発熱を伴う病気(消耗性疾患と呼ばれます)で欠乏することが知られており、コロナ感染に
よる味覚障害がたまたま重なったのかは判然としませんが、味覚が低下している方は検査する
価値はあると考えられます。
また、亜鉛が嗅細胞に影響するという報告もあります。
亜鉛は人間にとって必須の微量元素です。
味覚障害のほかに鬱病や気分障害などの精神症状、皮膚炎、口内炎、脱毛症状(円形脱毛症)など
の皮膚症状を引き起こします。
亜鉛は様々な酵素活性に必要で、不足することにより感覚器や皮膚の代謝をはじめ様々な生理機能
に影響を与えます。
病気についての特徴やアドバイス、今年の傾向など
ちょっとした豆知識になることを書いていきたいと思います。
ご覧いただいている方のお悩みにご参考なれば幸いです。
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